スピリチュアリズム勉強会&座談会
('01.08.10作成)

第3回('01年7月22日)
「シルバーバーチは語る」3章

その1


 

参加者:有希、長田、ペーパーバーチ

好評の鼎談も今回で第三回目。テーマは、今回も心の道場さんから出ている「シルバーバーチは語る」から、3章「地球浄化の大事業」です。

 

有希:今日は3章の「地球浄化の大事業」ですけど、今日一日で全部やるのは無理かなと思います。先回1章と2章で結構盛りだくさんだったんですが、3章はもっと盛りだくさんでシルバーバーチの言わんとしている事のほとんどがここに入っているんじゃないかと思うくらいの内容が書かれているように思いました。
まず一番大事な地球浄化の大事業ということで、シルバーバーチがどのように何をしようとして地球に降りて来ているのかを知らなければいけないと思います。

ペ:それはここですね。40ページ。

 私たちが携わっている仕事には確固たる目的があります。宇宙に絶対不変の摂理が存在することを証明するだけではありません。地上の人間に慰めを与え、霊的知識を広めるという目的もあるのです。物理的法則だけでなく霊的法則も存在することを証明してあげることも私たちの仕事の一環です。(P.40)

有希:ここの「物理的法則だけでなく、霊的法則も存在することを証明してあげること」が誤訳だということを聞いています。発行元の心の道場さんがそこは「霊的法則が存在することを示すことだけでなく、霊的真理そのものを示すこと」に訂正したというのを聞きました。あそこでは実際に全部原文と照らし合わせて確認しているみたいです。それでこの場を借りて伝えておこうかなと思いました。
それから、「地球が下から2番目」というのを以前やりましたが、それが具体的に書かれている所があって11章のP202ですね、

----我々より霊的に進化している、あるいは劣っている人間的存在が住んでいる天体がありますか。
 ありますとも! あなた方より進化している人間的存在の住む天体は沢山あります。地球と呼ばれている惑星はこの大宇宙に存在する無数の惑星の1つに過ぎません。しかも地球より劣っている天体は1つあるだけです。(P.202)

この他にも霊訓のどこかに、地球より劣っているのは火星だけと、バーチが言っているのに対してインペレーターは水星だと言っているんですよね。確かに低いのには違いないけど、それにしてもかなり具体的だと思うんですが。どうなんでしょう?

ペ:どうなんでしょうね。ここまでくると、霊界からのメッセージを三次元のこの世の視点だけでそのまま解釈する限界なのかも知れませんね。シルバーバーチやインペレーターが言っている以上、単なる間違いとも思えませんし。

長田:P40の7行目ですが、

誤った宗教的教義によって築かれた巨大な組織です。何世紀にもわたって続いてきたものを元に戻さなくてはなりません。誤った教義を土台として築かれた上部構造を取り壊さなくてはならないのです。(P.40)

この「元に戻さなくては」というのは、原点のイエスが本当に語りたかったこと、伝えたかったこと、ということで解釈していいですか?

有希:いいと思いますよ。

ペ:だいたい、パウロの時点で既に変わっちゃってますよね。

有希:そうですよね。テスターが書いているニケーア会議の内容を読むと、聖書そのものに信頼が置けなくなりますね。今まで聖書はすごく好きだったので、編纂されていても編纂された過程でそれなりに霊界の力が働いていたんじゃないだろうかとずーっと思っていたんですよ。でもテスターのを読むと、これは相当人間の利己性や都合で編纂されているんだなーという感じがしてきて、これから聖書はちょっと引用できないなという感じを受けちゃいました。元々イエスはすごく純粋で質素なイメージがあるのに、中世のキリスト教はその精神から完全にズレてしまっているのは誰でも思うことだと思いますが。まあキリスト教に対してはいろいろな思いはあります。

ペ:聖書に対してそこまでの思い入れは最初からないので、そんなものなのかなーぐらいにしか思わないですけど。

長田:私も聖書はなぜかあまり興味がもてなくて、全部は読んだことがないので、ふ〜んという感じです。

ペ:昔一通りは読みましたが、さして感銘を受けなかったので。

有希:あらそう。私は最初読んだ時とても感動したんですよ。ただストーリーがなめらかじゃないというか、ブツ切れなんですよね。何でそうなんだろうと思っていたものだから、テスターのを読んでなるほどと思いました。だけど、そこまで編纂されているとは思わなかったなあ。他の人たちも是非「現代人の処方箋」を読んでほしいです。その内、ニケーア会議の部分だけでも抜き出してホームページに載せたいと思っています。やっぱりシルバーバーチの中にもこの言葉が出てきていますけど、どんなことがあったのか分からない人は一杯いると思うので、なるべく早いうちに載せたいとは思っていますが。

ペ:是非やって下さい。

有希:シルバーバーチがやろうとしていることは、今まで色々な宗教をやっていてにっちもさっちも行かなくなった人に対して、新しい風というか、霊的真理を吹き込むということもあると思うんです。これはものすごいエネルギーの要ることだなーと思います。
宗教をかじったことのある人が一旦変わり始めたら、全く知らない人よりは土台がしっかりある分成長が早いだろうと思うんですけど、霊的真理を受け入れるまでがとても大変というか、なかなか意識を変えようとしないんですよね。自分の所が本当に最高なんだろうかと疑いは持っていても、疑ってはいけないとも思っているようだし、自分は変わりたい、そこの宗教から脱したいと思っていても脱し切れない暗黙の束縛感があるというのを宗教の人と話をすると感じます。
今まで何人かのものみの塔の人、創価学会の人、統一教会の人とか他の宗教の人とも話をしたことがありますけど、そういう束縛感を持っていることをどの人からも感じました。例えば、やめたら地獄に落ちるとかですが、そういう教えは変だという話をしても一歩も引かないんですよね。それを自分の中で崩して新しくしていこうという意識がなかなか持てないみたいなんです。これはとっても難しいなーとつくづく思いました。そういう経験はありませんか?

ペ:それはしょっちゅうありますよ。宗教に入っている人と話す機会は多かったので。
そういう人たちは自分が信じているものが全てなんですよね。理路整然とここがおかしいと指摘しても全然それが頭に入らないというか。

有希:都合が悪いことは全部自分で飲み込んでしまって考えようとしないというか、そういう感じがします。

ペ:掲示板みたいな所で話をすると、ここは(その宗教がなぜおかしいかという)ポイントだなーと思って書いたところにはコメントがつかない、ということがありますよね。で、実際に面と向かって話をしてみると今度は「自分では分からないから上の人に会って話を聞いてくれ」みたいなこと言われちゃうんですよ。自分がいいと思って信じてやってるんだから自分で考えて答えなさいよ、と思うんですけどね、自分では考えないんですよね。

有希:考えてみれば難しい仕事ですよね。P41の2行目に「魂の革命」という言葉があるじゃないですか、私にはこの言葉がスゴく響いたんです。

地上人類がその霊的な重要性を認識すれば、戦争や流血による革命よりも遥かに大きな革命が生じるからです。魂の革命とも呼ぶべきものです。(P.40-41)

霊的真理を持っている人というのは、この魂の革命を起こす力を同時に持っているんだろうなと思います。そう思うと、真理を伝えることにはとっても大きな責任があるし、やりがいのあることですよね。
今日本では小泉さんが改革を起こそうとしているけれど、例えばこれが成功して日本が変わったとしても、人間自身はそんなに変わらないだろうと思います。そう思うと魂の革命に携わる仕事って、目には見えないけどものすごく大きな仕事だなと思います。革命とか改革というのは必ず産みの痛みというのは避けられないし、そういう時にどう対処するかが一番また大きな分かれ目かなと思います。
今まで霊的真理を伝えて来た時に、最初はとても喜んで「スゴイことを聞いた、良いことを聞いた、ありがとう」と言ってくれるんだけど、「では実行していきましょう」と言うと「私はとてもそんな人間ではありませんからできません。」となる人が多いんです。どうしてかというと、感動はしても体験していないことはなかなか伝えられないし、自分が本気でそう思っていないと伝えられないんですよね。魂に根付かせるためにはやっぱり一旦苦しいところを通らないと根付かないわけですしね。ただ生活して、本を読んで感動しているだけでは、表面的でしかないですもん。
自分にはできないという人は、本を薦めたら変に思われるんじゃあないか、拒否されたらどうしよう、とか先に心配して自分がいやな思いをするのを避けてしまうことが多いみたいです。また家族に自分が学んでいることを言えないとか、反対されたらさっさとやめてしまう人もいます。ついつい痛みを避けて自分の成長を自分で止めてしまう人というのが今までとても多かったんですよ。
そういう意味では霊的真理を受け入れて、1つでも実行できることはどれだけスゴイことなのかということを痛切に感じます。こういうことがあるから、掲示板でも意見は違っても色々書いて来てくれる人がいることがとてもうれしいんです。シルバーバーチを受け入れて、ちゃんと自分のこととして考えている人がいるんだなということがね。途中段階は色々あるから一致しなくて当然だし、人間同士の中では一致する方が少ないんだと思っていますから。

ペ:とは言っても、誰かに伝えるというのが先にきちゃうと、やっぱり尻込みしてしまうのは分かるような気がします。皆に伝えて広めていくというよりは、自分の生活や中身を変えていく方を優先していかないと、自分がこうやって変わってきたという実績がないと確信が持てないじゃないですか。確信がない中で先に誰かに伝えていくというのは、なかなか難しいんじゃないかなぁ。

有希:私は誰かに伝えていくほうがずっと楽だと思っていましたよ。自分で実生活の中で自分を変えていくということは、結構至難の業ですよね。よく聞く事ですが、1年2年本を読んで自分なりに勉強しているのに、家族からポツリと「おまえ、それだけ勉強しても何も変わっていないな」と言われた時ショックを受けますよね。そういうことよく聞きませんか?

長田:うん、私もあります。自分自身でもそう感じることもありますし。

 要するにあなた方自ら毎日の生活の中で、霊力を自覚した者はこれだけ立派な生き方ができるのだということを率先して見せることです。(P.57)

ペ:この通りで、一番難しい方法かもしれないけど、その方がかえって言葉でこれがいいよと薦めるよりも、本当に広めることになるんじゃないかな。

有希:本当はそれが一番いいんですよね。

ペ:出来ないから問題なんですよね。というと語弊があるか……。でも実際、なかなか出来ることじゃない。

長田:そうすると時間がかかり過ぎますよね。それより、誰かに本を薦めようとか、真理を伝えようとすると、真剣みが全然違ってきますよね。薦める以上はしっかり読んでおこうとか、生活の中でもこんな利己的ではいけないと反省するし、分かっていたつもりでも自分の言葉で表現するとなると、何て分かっていなかったんだろうというのを改めて気づいたりとか、自分が変わっていくには一番の近道かなーと思うんですよね。一生懸命やった上で、相手が気づく気づかないは相手の問題だと思うから。

有希:昔聞いた話の中で、大乗仏教と小乗仏教の違いというのがあるんです。仏教に関してはあまり詳しくはないのですが、ちょっと聞いた言葉が今だに心に残っています。
小乗仏教はまず自分が変わらなければ人には伝えられない、だからまず自分を変えていきましょうということで、修行したり勉強したりするんだと聞いたんです。それに対して、大乗仏教は自分が変わってから伝えようとすると死ぬまで出来ないだろうから、自分のことは放っておいて、まず人の為に尽くしていきましょう。人に尽くして、人の役に立つようにしていく中で必然的に自分が変わらされるんだ、というか、変わるしかない状況に追い込まれていくとね。それを聞いた時に、大乗仏教的考え方がいいなーと思ったんですよ。
だから、私がシルバーバーチでもニューズ・レターでも自分がいいなーと思ったものをまず薦めてみたらどうですか、というのはそこにあるんです。自分が全部理解して完璧にして伝えようと思ったら10年たっても20年たっても、ひょっとしたら一生かかっても出来ないと思うから、必要ならまず本を薦めて、その人が自分で読んで、自分の体験の中で理解していった方がいいと思うんです。自分が説明して相手に理解してもらおうとすると間違っていってしまうことがあると思うので先に読んでもらってその人なりに理解してもらうわけなんですけど。その後、本を読み進める中で一緒に語り合うことも大切だと思うし、自分の体験を話したり、聞いたりする中でまた深まっていきますよね。苦しい時も仲間がいると乗り越えやすいですし。そういう意味では一人で黙々と読んで、自分が成長してからというよりかはずっと色々な意味で速いと思うんです。だから同時進行ですよね。

ペ:どっちかだけというのではなくて、両方ないとだめですね。いくら本を薦めても、薦めている本人が「何だこいつは」と思われているような人間だったら誰も読もうとはしないだろうし、かといって自分で勉強するだけで一生終わってもしょうがないし。僕もよくあっこっちで書いているんですけど、山奥で一人で暮らしていてもしょうがないって。

有希:確かに山奥で一人で暮らしていたら、誰も傷つけることはないし、悪いこともせずに済むけど、いいこともしないわけでゼロに等しいですよね。本当は私もそういう生活が出来たらどんなに楽かと思います。

ペ:僕みたいに人付き合いの苦手な人間にとっては憧れですけどね〜(うっとり)

長田:でも人間は人と人が関わる中でしか成長しませんからね。

 


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