心霊学研究所
スピリチュアリズムQ&A
('05.10.16作成)

スピリチュアリズムQ&A(19)


 

高級霊とか低級霊という言葉がありますが、人間(霊ですが)を高級だの低級だのと差別するのは納得いかないんですが。

 


 

そのことによって誰も不当に扱われているわけでも、不利益を被《こうむ》っているわけでもありませんから、差別とは言えないでしょう。

人間に上下の身分の違いがあるのかとか、まして高級低級って何だ!と感じる人は多いようですね。もちろんそれは根本的な無理解からくる誤解なんですが(生まれつきの身分の違いのようなものではありません)、翻訳の問題もあるような気はします。「高級霊」は英語では「Higher Spirit」。より進化して高い階層にいる霊、我々地上の人間より先輩の霊ということですから、言ってみれば学校の上級生、下級生というのと一緒です。上級生という言葉を「差別だ」などという人は、よもやいないでしょう。

ならば上級霊とでも言い換えるべきでしょうか? 僕はそうは思いません。試しに「高級」「上級」を広辞苑で調べて見ると……

こう‐きゅう【高級】カウキフ
階級や品質・程度などの高いこと。「―な話題」「―品」「―官僚」
―‐アルコール【高級―】カウキフ‥
―‐がいねん【高級概念】カウキフ‥
―‐げんご【高級言語】カウキフ‥
―‐せんいん【高級船員】カウキフ‥ヰン
じょう‐きゅう【上級】ジヤウキフ
上位の等級。上の学級。
―‐かんちょう【上級官庁】ジヤウキフクワンチヤウ
―‐さいばんしょ【上級裁判所】ジヤウキフ‥
―‐しん【上級審】ジヤウキフ‥

と、このように大して意味は違いませんし(まあ、当然と言えば当然)、上級という言葉からは「より高い階層に在《ま》します存在」というニュアンスが感じられないと思うのですが如何でしょうか? そう考えると、高級霊というのは実はなかなか良い翻訳なんじゃないか、とも思います。

それでも尚「高級ってのはちょっとねぇ」と仰る方は、“地上人類より遥かに進歩して高い階層に到達した光り輝く存在”に対する敬意のこもった新しい呼び方を、ぜひ提案していただきたいと思います。少なくとも僕には「コレは!」という代案は思い浮かびませんので、当サイトにおいては「高級霊」も「低級霊」も、普通に使って行くことになるでしょう(^^)。

さて、高級霊よりさらに違和感を表明する人の多い「低級霊」という用語。これについても勘違いしている人が多いのですが“単に霊格が低いだけの霊”を低級霊とは、普通は言いません。例えば交霊会を悪意をもって妨害するイタズラ霊や、妄念に囚われてデタラメをしゃべる憑依霊、地上時代の誤った想念の檻に閉じこもる未浄化霊など、霊的摂理に反する方向へ自ら好んで進んでいる霊に限って“低級霊”と呼ぶのだと思って間違いありません。

ただ単に霊性が低いだけのことであれば、所詮この世に生きている人間など、皆なんらかの欠点があるから肉体を持って修行しに来なければならない境遇にあるのですから、せいぜい五十歩百歩です。とてもじゃありませんが、この世の人間が霊性の高低だけで他者を低級などと判定できるものではありません。だって地球なんて、動物レベルから昇格して初めてパーソナリティ(個的自我)を獲得する存在が生まれてくるような、本当に最下層の星なんですから。

そのように考えていますので「低級霊という言葉は差別的だ」というご意見には、このように答えます。低級霊とはレベルではなく、本人がどのように在ろうとするかに拠るので、差別とは考えられません。犯罪を犯すことを是とし、それを実行する人間を犯罪者と呼ぶのは差別でしょうか? もちろん“否”です。ならば霊性進化の道に逆行し、他者に害をなす存在を低級霊と呼ぶことに、何の問題があるでしょうか。

以上述べてきた通り、高級霊・低級霊という用語は、生来の身分の違いで貴賎が決定するカースト制度のような差別思想に立脚するものではありません。霊性進化のプロセスの中で、誰もがやがては高級霊となって行くわけですし、道に外れた行いさえしなければ低級霊などと呼ばれることはないわけですから。それでも、「そもそも自分たちより進歩した存在が云々と言うのが気に入らない」と仰る方がいるなら、その人は、自分より優れた存在を認め敬意を払うことのできない小さい人間なんですね(^^;と言わせていただきたいですし、また、「どんな悪党で何をしようが一つの人格をもった存在を低級霊などとはとんでもない」と仰る方には、それは悪平等というものでしょうと指摘したいと思います。(良い代案があるなら是非拝聴したいところです)

初出:スピリチュアリスト日記('05.05.01)

 


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