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書 名
「神々の指紋」の超真相
著 者
H・ユウム、S・ヨコヤ、K・シミズ
出版社
データハウス
定 価
1165円(税抜き)
発行日
1996/11/25
判 型
B6判並製
ページ数
219ページ
ISBN
ISBN4-88718-412-3
評 価
★★★

 

これはベストセラーになったG・ハンコック著『神々の指紋』の続編……などではもちろん無く(^^;、その嘘とペテン(彼は確信犯なので“間違い”とは言えないのだ(-_-;))を暴いた本です。

著者はH・ユウム、S・ヨコヤ、K・シミズの三人。「おや?どこかで見たような名前……?」と思った人も多いはず。そうです。その手の本が好きな人にはお馴染みのメンバー、ゆうむはじめ、横屋正朗、志水一夫の三人です。

序文の中からちょっと引用してみましょう。『神々の指紋』を評して、以下のように書いています。

真偽を確かめてみたところ、事実の歪曲、都合のよい文章だけ引用、知っているくせに知らないふり、二分法の罠(二者択一を装うが実は真相は別にある)、明らかに誤りと知りつつ引用、読者の無知に便乗、失われた環の詐術、虎の威をかるキツネ、年代のごまかし、ミスディレクション(誤誘導)、そしてイラスト詐欺……などなど、およそ考えられる文章トリックのほぼすべてが駆使されている、希代の書物であることが判明した。(P.7-8)

この本の核心は、この引用部分に尽きると言ってもよいかもしれません。本文では、ハンコックのインチキが次々と証明されていきます。『神々の指紋』の内容を紹介しながら、その嘘、矛盾、犯罪(なんと人類の遺産たるピラミッドに不法登頂し、一部を壊してしまっている!)を、完膚無きまでに暴いていきます。ハンコックの主張はほとんど一つ残らず粉砕され、終いには彼が「白人絶対優位主義 (P.206)」の聖書根本主義者であることまで明るみにさらされます。

元の本『神々の指紋』は一時期テレビでも紹介されたりしていましたが、それらを見たり読んだりして、チョットでも本当の事が書いてあると思ってしまった人には必読と言って良いでしょう。また『トンデモ本の世界』のような本が好きな人なら、ネタ本を知らなくてもそこそこ楽しめると思います。

初出:Nifty-Serve FARION『心霊学研究所』(12/01/96)


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