スピリチュアリズム勉強会&座談会
('01.09.08作成)

第4回('01年8月19日)
「シルバーバーチは語る」3章(第二回)

その1


 

参加者:有希、長田、ペーパーバーチ

有希:先回は結構結構長くなったので、中途半端なところで終わったんですよね。後はそんなに沢山残っていないので、前回のところも振り返ったりしながらやっていったらどうかなと思います。ということで、今日はP55ぐらいからやっていきましょうか。

長田:質問ではないんですけど、P55の6行目

私の摂理は全部ここに用意してあります。これを使えば素晴らしい世界になります。全てを差し上げますから、それを使用して正しいことと間違ったこととを選り分けてください。私の摂理に適った生き方でもよし、反した生き方でもよし、どちらでも試してみられるがよろしい(P.55)

この部分って本当に神の愛だなーって思います。自分が子供を育ててみて初めて分かる部分だなーと思いました。

有希:そうですね。この子が成長するためなら何だってやってあげようとか、もし間違った方向へ行くなら、どうやってでも阻止してあげようとか思いますもんね。

長田:例えば愛する子供が間違った道を自分で選んだとしても、きっとそれは通らなければならない道なのだから、そこから必ずプラスになるものをつかみ取って実感しなさい、というような親の愛を感じました。

有希:えーと、この中の「これを使えば素晴らしい世界になります」という箇所ですけど、これっていうのは霊的摂理のことを指すと思うんですけど、確かにそうだなーと思います。いつも思うんですけど、人間に利己心が無くなって、人間全部が利他愛だけで生きることが出来るのだったら、本当に素晴らしい世界になるだろうなーと思います。例えば、誰かに何か言われたとしても、全部利他的にとって理解していくことができるし、お互いに絶対相手を責めないし、悪く思わないでしょうから。そうしたら、戦争とか飢餓なんかはなくなると思うんです。「世の中の間違いは全て人間の利己心から発しています」といつもシルバーバーチが言っていますよね。

ペ:そうですよね。でもこの世ではなかなか難しいから、みんなが少しずつそういう状態に近づけるようにして行かねばなりませんね。

有希:結局は一人一人が自覚していくしかないのかな。

長田:この本の中にも書いてありましたけど、

 この地上界へ降りてきて目にするのは、幸せであるべきところに不幸があり、光があるべきところに暗闇があり、満たされるべき人々が飢えに苦しんでおります。神は必要なものは全て用意してくださっているのです。問題はその公正な分配を妨げている者がいるということです。取り除かねばならない障害が存在するということです。(P.57)

最近このことが本当にそうだなーと思うんですよ。食べる事に精一杯で真理どころではないという国がまだまだ沢山あると思うけど、神は世界中の全ての人が飢えることの無いようにちゃんと与えてくれているのに、本当に人間の利己心で公平に分配されていないなーってね。

有希:よく、肉食をやめたら世の中の飢餓がなくなると言われていますよね。牛1頭、豚1頭育て上げるのにどれだけの穀物がいるかとか。それをやめれば世の中の飢餓はなくなると思います。

長田:でも先は長いよね。

ペ:僕は肉食べたいです(笑)

有希:そうですか、私は食べられなくなりましたよ。

ペ:あのぅ。ちょっと言いずらいんですけど〜、年齢も関係して……。

有希:そうかもね(^◇^)

長田:そういえばHPの中で、スピリチュアリズムを知って以来肉は食べていません、という人がいましたよね。徹底していてすごいなーと思ったんですけど。

有希:私もそう思いました。私も肉そのものは食べなくなりましたけど、全く食べていないわけではないですよ。加工食品とか、子供の残したものは時々食べたりしますから。でも特にテスターの本を読んでから、もっと食べられなくなってしまいました。

ペ:僕もそんなに沢山は食べたくなくなりました……でもたぶん、年齢のせいだと思うんですよね。

有希:イギリスで狂牛病、口蹄疫でしたか、すごい数の牛が殺されましたよね。あれは肉食に対する警鐘かなーという印象を受けました。自分は肉を食べないけれど家族は食べたがるので、買ってきて調理している矛盾した生活にはいやになります。

長田:そうそう、私も食べない方がいいのを知りつつ家族には出して、自分は家族の手前少しだけ食べているという、嫌になっちゃいますよね本当に。

有希:そう思うと私は偽善者だなあ・・・。それよりペーパーバーチさんみたいに「僕食べていまーす」の方が正直でいいかも。

ペ:ささ、反省したところで急いで話を変えましょう(笑)

 病に蝕《むしば》まれた身体で苦しんでいる人々をその痛みから解放してあげる仕事、不正と圧政に闘いを挑む仕事、憎み合いを止めさせる仕事、自由を守り邪を排除し、魂の奥にある大霊の資質を発揮させる仕事、こうした仕事は真の意味でのサービスと言えます。(P.54-55)

昔パソコン通信の時代に、僕が会議室を持っていた心霊関係のフォーラムで、ユニセフの活動や寄付の方法なんかを少し紹介したことがあったんですよ。いくらの寄付で何が出来ますということを書いたりして。そうすると、やっぱり変な具合に心霊かぶれしてるのがいて……
「これからはそういう肉体の苦しみとか生き死に拘るのはやめた方がいい。もう、そういう時代ではない」
なんて事を言う人がいたわけです。もちろん肉体は従属物であって霊が本体だという認識はあるにしても、肉体を持った人間の苦しみを軽視するような考えというのは……そういうのは、僕は違うと思うんですよね。霊的なことを勉強したために「肉体はどうでもいい」なんて思うようになるんなら、ハッキリ言って心霊の勉強なんかしない方がいい。唯物論者の方が100万倍マシです。
シルバーバーチの霊訓の凄いところは、頭でっかちに霊的なことをやっている人達とは全然正反対に、むしろ霊的な勉強をすることで肉体の苦しみにも大きな問題意識を持つようになる、というところですよね。こういう思想は、シルバーバーチの霊訓の中でも僕が気に入っているところの一つです。

有希:やっぱり地上で生きている時は、霊的なことと肉体的なことのバランスって必要ですよね。片方だけというのは良くないだろうなーと思いますもん。この前のニューズレターにスピリチュアルヒーリングについて出ていましたけど、もし霊的なことだけで肉体がどうでもよければ、肉体を治すなんてことは必要ないわけですよね。でも肉体に影響を与えることで心も和んだりとか、そういう相互作用はやっぱりあると思うから、霊的なことさえやっていればいい、というのはやっぱり違いますよね。

ペ:肉体も大切ですよね。ちゃんとメンテナンスしないとね。そこら辺は僕の苦手なところで……ただ、元からあまり出来の良くない肉体なんで、随分ハンデがあるな〜と思ったりもします。これでも他人より気を使っている量は相当多いと思うんだけど。

有希:ペーパーバーチさんはそういう体質なんですね。男性の方が世の中で気を使っている分、体に出ちゃうという人が多いみたい。これも霊と肉のバランスの問題なのかな。

長田:ちょうどそんなところが出ていましたよね。

人生の法則の一つに「物心両面の均衡をはかる」というのがありますが、その知識を手にされている皆さんは、自分みずから均衡をはかったことがおありでしょうか。(P.58)

これは霊主肉従のことですよね。私はスピリチュアリズムを知って、この霊主肉従のことを知ってすごく考え方が変わりました。とにかく世の中には色々物が溢れていて、みんなが少しでもいい生活をしたい、子供に対しても自分達が与えられなかった物、出来なかったことを何でもしてあげたいという親が多くて、それが当り前になっていて、そんな中で何が一番大切なのか、みんなと同じように間違ったものだけを追いかけていたらとんでもない方向に行っていたなーとね。だから今、何が一番大切かを知ることが出来たから、すごく気持ちが楽なんですよ。物を追っかけなくていいし、食べていければいいって感じでね。

ペ:だんなさんもお尻を叩かれなくていいから楽ですよね。

有希:私がいつも心掛けていなければいけないなーと思っているのが、P59の

 何事も見かけの結果だけを見て判断してはいけません。(P.59)

人間ってついつい目先の見かけのことだけで判断してしまいがちじゃないですか。例えばホームレスの人が目の前にいると、人によっては汚い物を見るような見方をしたりとか、人間の屑みたいに言ったりする人もいたりしますよね。今はホームレスだけれども来年はわからないのに、とも思うし、どこかの社長を見ると、今は裕福だけれど次は分からないよ、とか思いますから。だから何事においても今だけを見て判断してはいけないなーと思うんです。また次の

あなた方は物的な目でしか見ることが出来ないのです。もしも霊的な目で見ることが出来れば、人間が一人の例外もなく完全に公正な扱いを受けていることがお分かりになるはずです。(P.59)

人ってついつい肉眼で見たものをそれで判断しがちですよね。こういう事って本当に多いと思うんです。世の中を見るとすっごく不公平に見えるじゃないですか。すごく不幸な人生を送っているように見える人と、何も無くても本当に豊かな人生を送っているように見える人がいるから、一見すると不公平ですよね。苦しいことが無い人は成長しにくいということだから、そう思うと完全に公正な扱いをみんなが一人の例外も無く受けているというのは、なるほどなーと納得いくんです。

ペ:次も面白いですよね。

私は時おり人間の祈りに耳を傾けてみることがあるのですが、もしも大霊がその願い通りにしてあげたら却って不幸になるのだが……と思うことがあります。(P.59)

ある霊能者に聞いた話ですが、新年の初詣なんかは変な願いの想念が渦巻いていて大変な状態になっているそうで「初詣には行かない方がいいよ」という事でしたけど、本当にそうかもしれないですよね。

有希:私はここ何年も初詣は行っていないけれど、みんなの祈り通りの世の中になったら、と想像してみると、とんでもないことになりますよね。

長田:私は一応形だけは行きますけど、そんなに渦巻いているんですか。

ペ:自分で見えるわけじゃないんで何とも言えませんけど、でも、初詣にみんな何を願うかといったら……ほとんど欲ばっかりでしょう? たぶん神社というのは普段は不浄な情念を浄化する“場の力”があることはあるはずなんですが、それも追いつかないから、ということを言っておられましたよ。

有希:そりゃあ、大霊が視野が狭くて利己的な人間の祈りを全部聞いていたら大変なことになっちゃいますよ。

長田:わがままな子供の言うことを全部聞いている親と一緒になっちゃう。

有希:そうそう。それから次にね……

新しい世界になったからといって暗い面が完全に消え去ると思ってはいけません。涙を流すこともあるでしょう。心を痛めることもあるでしょう。犠牲を強いられる局面も生じることでしょう。
 大霊に係わった仕事は犠牲なくしては成就されません。新しいものを建てるには古いものを壊さないといけません。(P.60)

まさしく今の小泉さんの事を言っているみたいですよね。とってもタイムリーな内容だと思います。だから産みの痛みの無い中で新しくなるということは絶対にありえないですよね。例えば、適当に国民をごまかしながらやっていったとしたら、ごまかしている間はいいけれど、気づいた時には日本は沈没してるかもしれないし。

ペ:それは間違いないと思います。

有希:だから今のちょっとした痛みでふんばれるかどうかですよね。産みの痛みを避けたら、もっと自分の首を絞めることになりますもん。

ペ:ちょうど今、日本は以前の共産主義国みたいな状態になりつつあるんじゃないですかね。色々と国が余計なものを保護してあげたりとか、利権ががんじがらめになったりとか、それを早い内に打ち壊してやらないと、まさに崩壊前のソビエトとか東ドイツとかという状態になる一歩手前のところにいるわけで。

有希:そうですよねえ、よっぽと視野が広い人じゃないと自分の国のことは見えないですもんね。

ペ:選挙の時の小泉さんに反対している共産党とか、社民党とかの公約を見てると思いますよ。ああ、日本は社会主義国なんだなー。ソ連や東ドイツの歩んだ道を歩みつつあるなー。

有希:ふ〜ん、それは考えたことがなかったなあ。私はイギリスのことを思いました。サッチャーさんが改革をし始めた時、さらに不景気になってどん底まで行きましたよね。その後ぐーと盛り返したんだけど、どん底に行った時に国民はとんでもない人が首相になった、辞めさせろーとすごい抗議があったじゃないですか。でもそれを乗り越えて逆に良くなったら、やっぱりサッチャーでよかったんだって言ってましたもんね。国民も目先のその場しか見ていないからいいかげんなものです。

ペ:小泉さんにもサッチャーさんぐらいのパワーが有って欲しいところですね。僕の持ち株も随分下がってるんで、しっかり日本国を盛り返してくれなくては困ってしまいます。

有希:次は質疑応答の箇所に行きましょう。

魂が真理に目覚めて感動するには、それぞれに時機というものがあるのです。(P.61)

この「時機」というのはとても実感します。この時機を逃すと、次に霊的に目覚めるのが人によってはやたら長いように思います。大学生の頃って、理想に燃えて色々言いたい時期じゃないですか。霊的真理にしても何か学びたくて、結局は統一教会やオウムにはまっちゃう人もいるんだけど。その時は色々知りたがったのに、その時機を逃しちゃうともうどうでも良くなっちゃうようなんですよね。特に就職したり結婚したりすると、あの頃の自分は何だったんだろうって言う人、結構いますよ。

ペ:若さゆえの気の迷いだったとか思ってるということ?

有希:というか、忙しくて生活する事で精一杯というか、「そんなことばかり考えていては仕事できないよ」とか、「若い頃はそんなことも考えていたけど」とかね。まず10人中9人からそんなことを聞きます。

ペ:そんなもんなんですかね。

長田:でもそれって本当の時機なんですかねー。結局本当の時機じゃないから覗いただけで離れてしまんじゃないですかねえ。やっぱりこれしかないと思って突き進んでいく人もいるわけだから、本当の時機なら離れられないと思うんだけど。

有希:そうなると時機の来ていない人が一杯いるということになっちゃいますよ。

長田:そう言われるとそうですよね。

有希:その時に「自由意志」が大きく関係してくると思うんです。本当に大切だと思って霊的な方をを選べるか、この世の物質の方を選んでしまうのか、そこは1つの別れ道だと思います。

長田:そうか、そうですね。そういう人は次に来る時機を待つわけですね。

有希:次に来る時機はやっぱり親や兄弟が死んだりとか、自分が死に直面した時の場合が多いみたいです。その時に霊的な事に興味を持って、死んだらどうなるだろーとか、いくら財産を残して死んでも意味がないなーと思っても、またしばらくするとズルズルとこの世に引きずられて、せっかくそういう機会を与えられていながら元のもくあみという人もいますよね。

ペ:でも学生時代にそういうのに興味を持つことは大切ですよね。まぁ時機は来ていなくて芽は出なくても種は蒔かれたという感じで。本当に時機が来た時に蒔かれた種が芽をふくかどうかという。

有希:種は蒔かなきゃいけないですもんね。

長田:本当です。


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